習近平政権下の中国の社会保障
本稿は、習近平政権発足以降の中国の社会保障改革を、ポスト「皆保険・皆年金」期の再編として位置づけ、その変化と特徴を明らかにするものである。2012年以降、中国は安定成長期に入り、格差問題の深刻化を背景に、「共同富裕」を掲げて再分配重視へと政策の軸足を移した。こうした中で社会保障は、経済的要請に加え政治的要請としても重要性を増している。他方で、中国の社会保障はあくまで基礎的・最低限の保障にとどまり、企業や社会組織などが補完する多層的構造を特徴とする点が指摘される。
経済学論纂