イルカ類の睡眠行動の特性―――半球睡眠,局所睡眠のヒント
第155回日本獣医学会学術集会
イルカが半球睡眠を行う目的は明らかになっていない.本講演では,体温保持仮説に着目し,飼育イルカが夏季(水温約30℃)と冬季(水温約20℃)で睡眠行動をどのように変化させるかの比較から冬季には,遊泳型の睡眠が有意に増え,覚醒時の遊泳速度も上昇していることを示す.また,体温保持のために覚醒中も睡眠中も活動量を増やしている可能性,も示唆した.