定期賃貸借契約に関する-考察
我が国そしてドイツにおいては,定期賃貸借契約をはじめとする解約保護制度の緩和が行われている.経済効果を期待した一連の改正活動は,今までの社会法たる解約保護制度を骨抜きにする危険性をはらんでいる.なぜこのような危険な改正が行われたのか,特にドイツの賃貸借法の改正史を観察し,同時に2001年改正の姿を分析して,ドイツ及び我が国の賃貸借法の基礎的な問題点について検討していく.
大学院研究年報第33号 法学研究科編