議員定数不均衡訴訟における合憲性審査の変化に関する予備的考察ー参議院議員定数不均衡訴訟に関する最高裁判所判例を素材にしてー
本稿は、参議院の議員定数不均衡に関して、最高裁判所の合憲性審査の枠組みがどのように変化しているのかについて検討するための予備的考察である。本稿では、一連の最高裁判所判例を初期、合憲性審査の枠組みが定着した時期、選挙制度自体の抜本的な改正が求められるようになった時期、と三つに区分し、前者二つの時期における最高裁判所判例の展開が論じられている。
千葉商大論叢
56巻2号1-17頁