本論文は、「製品アーキテクチャ」の研究では、インテグラル・アーキテクチャからモジュラー・アーキテクチャ、さらにオープン・アーキテクチャへとシフトと、各状況で最適な戦略や組織のあり方が異なることが指摘されてきた。これらの議論は、個別製品の内部構造のアーキテクチャとそのコントロールという視点から述べられが、デジタル技術の標準化の影響により、従来の個別製品という枠組みに変化がおきる可能性がある。こうした環境変化をうけて、複数の製品の連関性を考慮したインター・プロダクト・レベルの製品アーキテクチャを構想する新たな視点の必要性について考察した。