「90年代におけるドイツ金融システムの構造分析- 企業による資金調達行動を中心として -」
90年代に入りEU統合の影響を受ける形で様々な資本市場改革が進展し、家計の資産構成も変化するなど資本市場が拡大傾向に向かったが、銀行借入依存型の企業の資金調達姿勢には大きな変化が見られないことを示した。そこでは、EU統合の下でドイツがいわゆる直接金融中心のアングロ・サクソン型金融システムの影響を受容する際、ユニバーサルバンク制度が、旧来の金融システムとのつなぎ役としての存在意義を持つことを論じた。
修士論文(慶應義塾大学大学院商学研究科)