宮田大輔,市瀬絵里,上村佳孝 シギゾウムシは,同世代の個体が,1 年後に繁殖を行ったり,休眠して2 年以上後に繁殖活動を行ったりするのだが,大きい個体ほど休眠する確率が高いことが知られている。通常大きい個体ほどその繁殖能力は高いので,大きい個体ほど休眠するという戦略は,単位時間当たりの増殖率の低下を招く。本研究では,大きい個体の休眠中生存率と環境変動の周期性をパラメタとし,異なる休眠戦略をとる2種が同一環境下で競合する場合を想定したモデルを構築し,計算機シミュレーションによって,その振舞いを調べた。