都市農地の2022年問題は本当に起きるのか？

生産緑地は、都市計画の告示日から30年経過すると、市町村長に対し、買取りの申出ができる。三大都市圏の特定市で指定されている生産緑地の多くが、2022年にこの期限を迎えようとしてる。生産緑地のメリットは、固定資産税・都市計画税が農地課税とされること。相続税の納税猶予制度が受けられることである。特に、後者の場合、猶予税額が免除になるのは、農業承継人が死亡した場合と、特例農地等の全部を次の農業後継者に生前一括贈与した場合に限られる。したがって、相続税の納税猶予を受けている場合には、たとえ、都市計画の告示日から30年経過しても、安易に買取りの申出はできない。主にこのような理由から「2022年問題」つまり、生産緑地の買取申出が、2022年に大量に行われ、宅地の需給バランスが崩れるという様な事態は起こりえないと考える。

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