「包括的長期為替予約のヘッジ会計に関する監査上の留意点に対する訴訟について」

為替予約については、一定の条件下において将来の予定取引をヘッジ手段として、取引時の振当て処理のほか期末における評価差額の繰延処理がヘッジ対象に認められている。日本公認会計士協会は、長期為替予約（約10年間）はヘッジ対象となる予定取引が存在しないことからヘッジ会計の適用が認めらないとする取扱いを公表していた。この取扱いについて、日本公認会計士協会に対して訴訟が提起された。 2005年11月に最高裁判決により協会が勝訴したが、その訴訟に直接携わってきた者として、訴訟の経緯、判決内容及会計処理の在り方について取りまとめたものである。

日本公認会計士協会『JICPAジャーナル』