環境会計の理論
豊かな自然は記憶として伝えるのではなく、そこにあるものとして伝えなければならない。環境は、嘗て自由財とされた特質からも希少性が認識されにくい。再生される環境と破壊された環境の両者を測定する共通の尺度を開発することで、それまで見えにくかった環境再生の能力を見える様にする。「この人でよいのか」を明らかにする会計固有の機能は環境会計においても発揮される。会計は、「突飛な行動」と囃された人々が開拓した領域を、多くの人々がのぞき込める窓を開くのである。
東洋経済新報社