頁数 190 本書は、千葉商科大学大学院政策研究科博士課程での研究成果である「公会計理論の研究」の一部を、簡単にわかりやすくまとめたもの。 本書は、5章+終章と資料で構成される。 第1章は入門編とされ公会計の目的について、住民のため、住民が選挙で主権者を的確に選ぶため税負担をわかりやすくするということの重要性を記述した。第2章基礎編は、住民の視点からバランスシート(貸借対照表)をみるという観点で、自治体のバランスシートのあり方について、納税者の貸借対照表と、政府の貸借対照表を別に考えることの重要性を、都庁や会計実務家の作成した自治体・国の貸借対照表と比較して説明した。第3章では、応用編として、公会計において重要な成果報告書の有用性(行政コスト計算書よりも優れていること)について述べる。第4章実践編では、官庁のための簡単な複式簿記の仕方と資産のたな卸しのためのエクセル(ソフト)の利用の実践について述べた。第5章実務編では、制度としての会計について述べた。会計原則が政策の具に使われる問題やインフレなどについて述べた。また未成熟な慣習段階の公会計では、政府の業績を評価するための会計基準を政府が定めるのは妥当ではなく、複数の民間の独立機関の提案したものを利用者が選択することが重要であることを指摘した。また、自治体の外部監査制度の問題についても指摘した。終章では税制がわかりやすくあるべきことをまとめとして述べた。 本書については下記に書評が掲載された。会計検査情報 No2481 官公庁通信社 平成15年3月6日 週刊金曜日 No.453 2003年3月28日号 夕刊フジ 平成15年3月8日 東商新聞 平成15年3月25日 東京商工会議所 ガバナンス No.26 2003 平成15年6月1日 ぎょうせい 地方行政 第9530号 時事通信 平成15年4月10日 自治体公企業法関係推薦 さっぽろ自治体法務パーク また、下記の議会において言及された。 千代田区会議 平成15年度第4回定例回 大串ひろやす議員一般質問