日米のIT戦略について、情報政策の視点から、比較分析を行った。日本については、70年代の超LSI研究組合プロジェクト、2000年のIT戦略(e-Japan戦略)を取り上げ、米国に関しては、80年代のSEMATECHプロジェクトおよび、90年代の高性能コンピュータ法を取り上げて、それらの目的・背景・手法・成果等を比較・分析した。オープンな政策形成システム(アーキテクチャ)と、そこへの多様な専門家・学者・実務家等(モジュール)の関与が、組み合わされることによって、効率的・効果的なIT戦略の企画立案・推進・発展につながることを明らかにした。公(行政)と民(企業等)との連携が、変化の早いIT戦略分野では、重要である。