精神保健福祉士(PSW)は精神保健福祉領域の相談援助の専門職であるが,質の高い支援を当事者に提供するためには自身のメンタルケアが必要不可欠であると考えられる.本論では岩手県精神保健福祉士会においてPSW自身の抑うつの程度,職務上のストレスや満足感を調査した.分析の結果,職場の人間関係における問題が抑うつに大きく影響することが示された.今後PSWのメンタルヘルス向上のためには職場内外におけるスーパーバイズの機会および専門職としての自己覚知が不可欠であること,また必要に応じて外部機関への相談や受診を促すことも1つの手段として有効であることが示唆された.(川乗賀也・相良陽一郎・鎌原雅彦:担当部分=結果の分析および考察部分の検討・論文内容全般について検討)