精神科デイケア通所者に対する生活改善プログラムを用いた健康への意識変容

本研究では，疾病による症状や認知機能の低下により健康を意識した生活を送れていないと思われる精神科デイケア通所者に対し，日常生活の見直しを行うことと健康を意識した生活を目指すことを目的とした生活改善プログラムを実施した．プログラム実施前後の体重変化と健康への意識変化を調査した結果，プログラム実施後は有意な改善が認められた．特に体重増加は処方薬の影響だけではなく，日常生活習慣に起因する要素が大きいと考えられる．従って患者の治療に関わるスタッフは，患者個々の特性にあわせ，本人が継続可能なかたちで健康維持できるような配慮を行うことが求められる．（川乗賀也・鎌原雅彦・宮本靖子・相良陽一郎：担当部分＝データ分析および論文執筆）

千葉商大紀要，52 (1)， 307-317.