フィルム呈示されたストーリーの再生における検索方略の効果:目撃証言をめぐって
日本教育心理学会
一連の流れを持つ出来事(映画の一場面)を提示された被験者に対し,どのような検索方略をとらせればもっとも多くの正確な情報を再生できるかについて調べた.その結果,出来事の順序を追って再生させた場合よりも,その順序を逆にして末尾から先頭に再生させた方が,周辺的な情報が多く報告される傾向があった.これは一連の出来事をスクリプト的知識の援用によって再生するかしないかの違いによるものと推測できる.