文章理解における内的表象の検討:活性度の動的な変化について
日本教育心理学会
前年度の発表(相良, 1994a)では,テキストの命題構造により情報の取り出しやすさ(活性度)が変化することが示されたが,その変化の様子をより詳しく調べるために,反応時間の測定をテキストの異なる位置で複数回行なった.その結果,活性度の変化はいわゆるenhancementのメカニズムによって生じるのではなく,suppressionがはたらくことで生じていることが示された.