臨床心理学
越智啓太(編) こころと行動のメカニズムを探る心理学 樹村房 Pp. 141-156.
これは,心理学の教科書の第12章として,臨床心理学について書いたものである.現代の臨床心理学の構造について紹介し,さらに日本に特有な問題についても紹介した.こうした内容はやや難解であるため,従来の心理学テキスト(あるいは心理学の導入教育)にはほとんど登場しない内容である.しかしそのことが日本の臨床心理教育に問題を引き起こしていると考えられる.そこで本稿では,あえてそうした内容についても紹介し,読者の理解を多層的に深めることを目指している.