生徒一人一人が身に付けなければならない必須の力としての「情報活用能力」を,いわゆる知識基盤社会が求める資質・能力と関連付けながら定義付けるとともに,学校教育の視点からそれを構成する知識・技能及び態度を整理した。さらに,情報活用能力を確実に身に付けさせるための教育である情報教育を実施するうえでの配慮事項や課題,その解決策等について論述した。特に,高等学校段階において情報教育を中核的に担う教科として創設された共通教科情報科について,創設の趣旨,趣旨に沿った指導の在り方,指導上の課題について明らかにするとともに,その改善に向けた取組について具体的に示すことによって,情報教育実施上の課題を解決するための考え方や手だてについて論述した。