教育委員会に採用されて,半年以上を教員として経験した初任者教員と教育実習修了生と初任研を受けている教員の意識から,EPOSTL の日本への文脈化のために,質問項目の厳選を図ることが目的である。初任者教員と教育実習修了生に100 項目からなる質問紙の回答データを分析した。16 大学より178 名の教育実習を済ませた4年生および院生から回答を得た。教育実習修了生の意識は3 部構成で,その内訳は:基本的指導,個別指導と評価,高いレベルのコミュニケーション指導であった。また,初任者教員の調査では,6 つの教育委員会の33 名の先生から回答を得た。天井効果を示した7 項目を除いて,因子分析を試みたが,因子抽出はできなかった。しかし,調査結果から,この93 項目を構成要素とする初任者教員の実践を通して得た一つの大きな教育に対する意識として考えることができると推察できる。