変わりゆくダンスの身体
バレエ、ジャズの美学の変遷についての論考。バレエは配置、構成の美学から始まり、身体芸術に固有な即時性、一過性の美学を探求する方向へと発展したが、ジャズは逆に、舞台で上演されるようになって以来、従来の即興の美学に構成的側面が加わるようになった。民族的な舞踊がその従来の意味を失い、動きの技法化、素材化が進み、さらに別のジャンルとフュージョンしつつ世界中で踊られるステージ舞踊に変遷していくという現代の現象について論じた。
「日本文化財団公演プログラム」
p.56-60