「カーター報告の教え―古典に学ぶ課税の公平―」
包括的所得税を提唱し税制改革に取り組んだカーター報告(Report of the Royal commission on Taxation)に焦点を当て、課税の公平に言及した。租税配分原則を能力説に依拠すれば、租税負担能力を有するのは自然人のみである。従って、すべての所得要素を課税単位である家族に帰着させ累進課税することにより、水平的公平及び垂直的公平が達成される。これらの議論を踏まえて、税制改革を考える場合の課税の公平の重要性を明らかにした。
『CUC View & Vision』
No.32