「ペルシア戦争の受容―古代から現代まで」と題した小シンポジウムの企画をおこない、趣旨説明と総合司会をおこなった。ペルシア戦争の歴史が語り継がれる中で、どの要素が強調され、忘却され、あるいは捏造され、新たな価値観が付与されたのか。まずヘレニズム・ローマ時代におけるペルシア戦争の受容の歴史をたどり、その後、ビザンツ時代、近現代ギリシアにおいてどのように語られたのかについて、4名の報告者に報告してもらった。酒嶋恭平(ヘレニズム時代)、長谷川岳男(ローマ時代)、村田光司(ビザンツ時代)、福田耕佑(近現代ギリシア)の各氏である。その後イラン史を専門とする守川知子氏、19世紀ドイツにおける古典古代の受容を専門とする曽田長人氏にコメントをお願いした。