周藤芳幸編著、安川晴基、河江肖剰、田澤恵子、中野智章、高橋亮介、山花京子、長田年弘、佐藤昇、師尾晶子、澤田典子、佐藤育子、川本悠紀子、芳賀京子、小坂俊介、福山佑子、桜井万里子著。直接的には、科研費基盤A「古代地中海世界における知の動態と文化的記憶」(2018−2022年、代表:周藤芳幸、名古屋大学)の研究成果の一部であり、科研費基盤研究C「ペルシア戦争の遺産に関する通時的総合的研究」(2020年−2023年、代表:師尾晶子 20K01060)の研究成果の一部である。第9章「記憶の継承の場としてのエフェベイア」(260−285ページ)で、アテナイの若者教育の場となったエフェベイアにおいて、過去の記憶、とりわけ過去におけるペルシア戦争の功績の記憶が継承されていった過程を叙述するとともに、かかる記憶が古典期よりもむしろ戦後200年以上も経たヘレニズム時代以降に強化されていった背景について考察した。