典型的な都市湧水である千葉県市川市「羅漢の井」について、市民アンケート調査を行った。その結果、本湧水を地域でより活用するためには、「認知度を上げること」、「飲用可能な水質へ改善すること」、「利用しやすいような周辺環境整備すること」が肝要であることがわかった。市民の85%が湧水保全活動への協力意思を有し、市民協力を有効に活用する湧水保全計画を策定することにより、より安価で効果的な湧水の活用・保全が可能になると考えられた。地域ごとに異なるであろう湧水への市民の意識や期待を調査することにより、より効果的に地域のニーズに合う湧水保全方法の構築が可能になることが示唆された。