数量が多いことを表す数量詞のno end ofの用法は,主としてthere is no end of NPの環境で,no endが文字通りの意味ではなく,「…が途方もないほどある」という誇張的に数量が多いことをより頻繁に表すようになったことことをきっかけに,no end ofが再解釈と再分析を受けたことにより派生したことを論証した。そして,no end ofは数量詞として再分析されたのちは,他の複合数量詞と同様,程度副詞としての用法を発達させたことを跡付けた。(拙稿'The Grammticalization of NP of NP Phrases: The Case of No End (of)', 2008年に若干の修正を施したもの)