21世紀に入り、昭和の時代に完成をみた淡路島の三毛作農業は、農業従事者の高齢化により、かつて水田後作の基幹作物がタマネギであったものが、今日ではレタスを基幹作物に据える形へと変化してきていることを報告した。地域的担い手は50~60歳代の夫婦2人に後継者が加わった二世代以上、収穫のべ面積200a以上の農家を中心に行われていることを明らかにした。当該地域の農業は水田の水張、耕畜連携による有機堆肥使用などが行われており、農地の生態系維持、生物多様性を重んずる循環型、環境保全型農業であることを指摘した。日本農業遺産・世界農業遺産登録に向けての参考文献として地元関係機関より当該論文が取り扱われている。