『現代資本主義論』「第3章　金融資本―昭和恐慌後における大銀行の電力・製紙業統合運動を中心に―」を担当

本書は、20世紀初頭以来の独占資本主義の大枠にとどまりながら、20世紀初頭とは異なる新しい様相を持つに至った現代の資本主義の諸問題を多角的に解明しようとするものである。こうした諸問題の一つとして、現代資本主義下では巨大企業がそれ自体として自立的に存在せず、銀行と癒着して金融資本として存在する事実があるが、私が担当した第３章は、わが国の金融資本の成立、銀行と産業の癒着の歴史的発生経緯を、1930年代の三井銀行を中軸とする大銀行シンジケートによる東京電燈や王子製紙の再建金融の成功に求めている。　共著者名：塚田広人、大西幹弘、小倉信次、海老塚　明、長島誠一、古結昭和、木村二郎、馬場義久、松下優、徐　明珠、寺西俊一、河野眞治、中本　悟、牧野　裕、木幡伸二、河野裕康、水岡不二雄　担当部分：第3章　金融資本－昭和恐慌後における大銀行の電力・製紙業統合運動を中心に－（42－61頁）

青木書店