検定簿記の社会的役割と課題
検定簿記は資格試験であるので、簿記教育とその学習を指導している。検定試験の作問者は、いたずらに自己の簿記理論を押し付けるような問題を出題してはならない。また、検定試験の主催団体もこれを制御する体制を整えていなければならない。検定簿記としては、繰り返し出題することにより、その内容を教育者と学習者に広くしかも十分に認識してもらう必要がある。検定簿記が安定した地位を保つためには教育の現場と実務での簿記の役割を見据えた内容の検定試験制度を維持することに尽きる。(pp.65-81)
『千葉商大論叢』
第49巻第1号(千葉商科大学)