チャールズ・バベッジの原価管理思想(Ⅱ)
チャールズ・バベッジの著書『機械および諸工場の経済について』は、ケンブリッジ大学の講座のために書かれたものである。しかし、その内容が時代を先取りした内容であったために、一般の読者にも読まれ、第4版まで増し刷りされるに至った。彼の理論は、すべての工場での製造を支配している機械の運用に関する経済性原則こそ、技術原則と同様に経済の繁栄に欠くべからざる条件であるとして、経済性原則に注目した。すなわち、これは彼の「計算の科学」から導き出された経営管理論にほかならない。(pp.115-129)
『千葉商大論叢』第39巻第4号(千葉商科大学)