チャールズ・バベッジは、数学者であり、計算機の研究者であった。彼は、この計算機の研究に関連して、工場管理の方法を著書に纏め上げた。この著書が『機械および諸工場の経済について』であった。テーラーの科学的管理法以前に、既に工場管理の方法を科学的に考えていたのである。彼がこのような科学的な思想をもつに至ったのは、彼の生い立ちと成長過程に関わっている。すなわち、彼の数学的思想が工場管理に結びついたのである。特に、原価計算および原価管理の方法は、現在でも通用する理論であると高く評価できる。(pp.195-207)