利益を出資比率との関係から分析すると、興味深い事実が明らかとなる。出資比率50%の合弁企業は、他の合弁企業と異なり、合弁後の利益を産出している割合が高い点である。しかも、この場合、利益産出年度が第2年度にかなり集中している。合弁の本質を考えてみると、出資比率50%の均衡状態に置かれているときにこそ、合弁という共同経営の思想が十分に機能すると判断できる。出資会社が合弁企業から得られる財務的優位性の観点からみると、出資比率50%の合弁企業は、出資の見返りがかなり高いという特徴が現れている。(pp.22-31)