日本企業の国際合弁戦略とその業績評価
日本企業が採る国際化戦略の方法の第1位に合弁が挙げられている。その他の戦略の方法も併用されるが、合弁に限っていえば、資本結合の度合が日本企業には好まれているということもいえる。また、貿易摩擦の回避、法規制の回避、現地国の優遇策の享受なども合弁によってその有利性が得られる。合弁の動機として、多くの文献が示す市場の確保と技術移転については、実地調査によってさらに明確となった。しかし、合弁についてよく言われるリスク分散については、合弁の動機としてかなり低いという事実が判明した。 (pp.39-71)
『千葉商大論叢』第31巻第2号(千葉商科大学)