チャールズ・バベッジの原価管理上の評価
バベッジの原価管理論は、工場の経済合理性を追求する立場から原価引下げを志向している。バベッジの原価管理のための原価計算および原価分析は、経営改善を行うための計算である。すなわち、新しい機械や工具による技術が工場に導入されることにより、原価にどのような影響が及ぼされるのか、その経済性計算が必要であったのである。技術的な問題を原価として認識するのである。その具体的な例示として、ピン製造工程の原価分析と書籍の原価計算を示し、これから得られる数値から、改善すべき方向を見出した。(pp.83-102)
『千葉商大論叢』第21巻第2号(千葉商科大学)