『工業簿記』
工業簿記は、製造業の記録・計算の仕組みであり、企業の購買および販売活動といった外部活動だけでなく、製造活動といった内部活動をもその対象とする。そして、これは実際の業務活動を原価数値として正確に把握する役割を担っている。工業簿記の特徴は、製品の製造原価を計算する計算構造である「原価計算」を、複式簿記の原理の中に組み込んだ記録・計算の仕組みである、といえる。特に、個別受注生産企業においては製造間接費の配賦が、また大量市場生産企業においては期末仕掛品の評価が重要となる。(p.182)
産能短大通信教育部