本研究の目的は、字幕を付したCM(字幕有CM)が消費者に及ぼす影響において、字幕表示と認知欲求が果たす役割を明らかにすることである。本研究では、字幕表示の有無と認知欲求の高低を考慮した調査をデザインし、156名の大学生を対象とした質問紙調査を行った。字幕の表示と認知欲求を独立変数、消費者の広告やブランドに対する知覚を従属変数とした2×2の二元配置分散分析を行い、状況による知覚の差異を検証した。分析結果としては、①字幕表示は消費者の反応に影響を与えないこと、②認知欲求は消費者の反応にポジティブな影響を及ぼすこと。そして、③字幕と認知欲求の間に相互作用があることがわかった。認知欲求が高い消費者は字幕表示から影響を受けにくいが、認知欲求が低い消費者は、字幕有CMをよりネガティブに評価する傾向があることも明らかになった。