欧州閣僚理事会は、2001年12月20日、付加価値税(VAT)に関するインボイス指令(2001/115/EC-以下「新指令」)を採択した。この指令はVATに関する第6号指令を修正するもので、2004年1月1日までに各加盟国の国内法への導入が義務付けられていた。新指令は域内市場で活動する事業者に実務上の便益を付与すると期待されている。なぜなら、25の異なるVAT法規に加え、EU共通の、単一で簡素化されたインボイス・ルールを定めているからである。同時に新指令は、加盟国に、クロス・ボーダー取引に対する電子インボイスの利用とその電子保存を認めさせることを意図している。この成果は、企業、とりわけ中小企業の事務コストの削減や、電子商取引の一層の発展となって現れるはずである。特に電子商取引の分野では、インボイス・ルールの違いが障壁となってきたからである。