Author

Basic information

Name KOSHIKAWA, Yasuko
Belonging department
Occupation name
researchmap researcher code
researchmap agency

Book Title

『地方創生から地域デザインへのコンテクスト転換地方と中央との関係編集による地域価値の創造』
「第8章 寺社における地域デザインの新視角―空間用途の関係編集によるカーニバルの価値発現―」

Sole or Joint Author

Multiple author

Summary

かつて寺社は地域住民の集合場所であり、大人なら会合や相談、子供なら遊びや学びの場であり、コミュニケーションの場でもあった。地域の祭りや行事を通して地域の文化や伝統、アイデンティティを自然に学び、培い、継承させてきた。皆に親しまれる地域の中心の場所であった。しかし現在は、冠婚葬祭、特に葬式だけの場所やつながりになりつつある。
地方では、少子高齢化や人口流出による過疎化が急速に進んでいる。これにより、お布施や氏子費といった寺社を支える収益や後継者の問題が生じている。一方都会では、人間関係や宗教意識が薄く、寺社へ行くことが少なくなってきている。つまり、神仏も俗世の問題と無関係ではいられないのである。急速な社会変化のもと、文化・伝統や古くから続く制度が消滅していこうとしている。これらは無意識であっても日本人の生活や心の基盤となっていることは確かであり、個人や地域のアイデンティティを失うことにつながりかねない事態となっている。
本章では、第1節で自社の現状と問題点を鑑み、第2節で宗教とコミュニティの関係を捉え、第3節では寺社とアクターの事例から「関係編集」により従来とは異なる価値の創造を考察していく。
2024年、195-216頁、12月20日

Publication Office

学文社

Date of Issue

2024/12

Subject1