「自動不安定装置:ティム・オブライエン『本当の戦争の話をしよう』におけるリアリズム、メタフィクション、脱構築」(査読付)
ヴェトナム帰還兵作家ティム・オブライエン(Tim O’Brien)の小説『本当の戦争の話をしよう』(The Things They Carried, 1990)において、事実を志向するリアリズムと事実の構築性を暴くメタフィクションとが混在する物語構造を指摘し、虚構と事実の間で揺れ動くテクストの脱構築的な振る舞いが、戦争の物語を読み書きすることの倫理を示唆していると論じた。
『早稲田大学大学院文学研究科紀要』第55号