「ハリウッド映画におけるヴェトナム帰還兵の表象:六〇年代中期から七〇年代中期頃まで」(査読付)
1960年代から70年代中頃に至るまでのハリウッド映画におけるヴェトナム帰還兵映画の変遷を論じた。60年代から帰還兵は暴力的で精神不安定な犯罪者として表象されてきたが、米軍撤兵の1973年頃から、B級映画を中心にヴェトナム帰還兵を自警団的ヒーローとして表象する映画が増え始め、70年代後半から主流映画を中心に、ヴェトナム帰還兵を戦争の犠牲者として表象する映画が登場することを指摘した。
『ほらいずん』第42号、早稲田大学英米文学研究会