本報告では東京のローカル・ガバナンスに対するソーシャル・キャピタルの影響を分析した結果を報告している。分析結果によれば、財源や地方政府の人的リソースの増員がとりわけ市民に効果的な政策を導出するために重要ではない。それよりも「市民社会組織からの信頼を勝ち取り、自治会、NPOが活動するネットワークがコミュニティに構築されている」というソーシャル・キャピタルが豊かであれば、地方政府は市民社会組織から協力を得られやすく、市民社会組織との「協働」が促進可能になる。政府は協働型政府として協働のネットワークの管理に取り組むことで市民に効果的なローカル・ガバナンスを導出可能である。