共著者:明峯哲夫、小口広太、永田まさゆき、中島紀一、大江正章
執筆分:全体解題「『耕す』という暮らし方を起点として」(pp.5-23) 2014年に急逝した在野の農業生物学者であり、自給農場運動のリーダーであった明峯哲夫さんの著作集『生命を紡ぐ農の技術』の全体解題である。大学院生時代からの明峯さんの足跡、実践、考え方を振り返りながら、農業の近代化によって食と農が荒廃し、自立性を失った消費者が人間らしさを取り戻していくコミュニティづくりの場として役割を果たした自給農場運動の到達点、耕す市民への展開、さらに農のあるまちづくりの現代的意義を明らかにした。
共著者:明峯哲夫、小口広太、永田まさゆき、中島紀一、大江正章
執筆分:第Ⅱ部解題「都市を耕す」(pp.142-151)
明峯哲夫さんの著作集『生命を紡ぐ農の技術』の第Ⅱ部解題である。東京都における農業の現状と課題を担い手の観点から整理し、明峯哲夫さんが1981年に日野市で結成したやぼ耕作団による自給農場運動の展開について、耕作面積も広く、自給度が高い自給農場が都市農業の重要な担い手になること、食べものの確保やコミュニティの形成など市民が積極的に耕す理由を明らかにした。