学会報告「電機産業における構内請負労働の実態」
社会政策学会第108回大会:法政大学
携帯電話工場で合計108日間の参与観察を行い、次のことが解明された。生産労働者のうち、約9割が請負労働者によって担われている。請負労働者と正社員は、生産ラインの中で混在して仕事をしており、雇用形態による仕事の違いは見いだされない。請負労働者にも多能工化が要請されており、持ち場の変更が頻繁に行われる。彼らが本体業務を行うことが可能となっている原因は、生産現場で熟練の分解が極度に進んでいることによる。