Management Theory of Building Prices
建物の大規模修繕工事を適正な会計処理で行った場合に一部除却損が発生するが、原価計算基準では、除却損は「非原価項目」に規定している。この点を打開する新しい理論が必要となる。その理論を建物の価格マネジメント理論として本論で提示した。 この理論は、減価償却を行うにあたり、建物の取得原価をはじめから少なめに設定し、その分を建物附属設備の取得原価に加算させておけば、原価計算基準が抱える一部除却損の問題を緩和させ、架空資産の額は抑えられ、不必要な税額も少なくなるという方法論について言及したものである。
千葉商大紀要