修士論文「産業革命期イングランドにおける手織工世帯の労働と教育に関する一考察 ― 『王立委員会報告』(1839-41年)を中心とする分析 ―」
本論文では、主として『王立委員会報告』(1839-41年)に依拠し、当時のイングランドの手織工世帯の存在形態について検討した。産業革命の進展とともに衰退したと考えられてきた伝統的な産業である「手織」は、生産する商品を高付加価値なものにすることで、工場による大量生産でつくられた商品との差別化を図りながら、産業革命後も生産を継続していたことを明らかにした。
大阪大学