1990年代半ば以降、ドイツ自動車産業ではモジュール・ソーシングの進展に伴い自動車メーカーの最終組立工場の生産・ロジスティクスの側面で大きな変革が生じた。所謂、複数のサプライヤーがメーカーの最終組立工場に隣接された工業用地で、モジュールの組立・供給を行うサプライヤー・パーク方式の出現である。2000年代以降には、メーカーの組立工場敷地内や近辺に物流センターを設け、センター内のロジスティクス業務、その運営や投資を一社の大手の物流業者に委ねる方式もみられるようになった。本研究では、両方式の特徴と意義、こうした物流業者の役割を明らかにした。