学会発表「英国市民社会の変質と英国経済の衰退-方法論的関係主義の視点から見た『不確実性』の拡大」(2012年9月 第48回経済社会学会全国大会 於:北海道大学)
第48回経済社会学会全国大会(北海道大学)
本報告ではJ.ヒックスの『経済史の理論』における「市場の類型」とK.ポランニーの『大転換』における「経済の類型」を組み合わせた理論枠組をつくり、それにより、英国経済の盛衰について再解釈を与えることを企図した。そして分析の結果、英国に伝統的に存在している互恵団体や金融投資家の伝統的倫理が、経済社会における流動的な脆弱性を防いでいたのであり、今日はそれが失われつつあるため、不安定性が増加していると結論付けた。