2023年7月28日 15:30-17:10
カーボンニュートラルや自然環境破壊対策、地域経済発展の手法として、都市型養蜂(Urban beekeeping)が着目されている。環境面や経済面において向上の余地のある地方空港において、この都市型養蜂を活用した新たな対応策が求められている。
本講座では、産学連携・高大連携プロジェクトである「福島S-HART事業」を事例として取り上げる。S-HARTは、Sustainable-Honey Airport & Resilient Townの頭文字をとったものであり、2021年3月31日時点の参加団体は、千葉商科大学、福島県立須賀川創英館高等学校、株式会社ふるサポ、グランシア須賀川、須賀川養蜂伝右衛門はちみつ、銀座ミツバチプロジェクト、あいおいニッセイ同和損害保険株式会社、株式会社プロシード、株式会社ANA総合研究所、福島空港ビル株式会社、株式会社カルティブ、だいがくアシスタンスである。
このプロジェクトの目標は、養蜂を介した地方空港活性化のモデル構築である。本講座では、その様相について、商品化、養蜂という2つの観点から紹介する。
第一報告
本報告では、福島S-HART事業の経緯、学生の関与による貢献、須賀川創英館高校による商品開発の際の試食アンケートの分析について概説し、本プロジェクトの意味を、(1)高大連携を産官学連携が包摂する在り方、(2)養蜂事業により「経済的な地域活性化」と「社会的な地域活性化」が同時に現れる可能性、の2点にあることを指摘した。