国内企業の3分の2は赤字だといわれている中、法人事業としてのメリットを享受することができずにいる企業も多いと考えられる。また、中小企業においては後継者の不在等により事業の縮小・売却を考える経営者の方も増えている。そのような中、法人形態をやめ、従来の事業を個人として存続していく、いわゆる「個人成り」への関心が高まりつつある。個人事業へ戻すには、「法人成り」時と同様に、改めて有利・不利を比較検討する必要がある。そこで、本稿では、「個人成り」を視野に入れるに当たっての具体的な検討事項・実務上の手続についてシミュレーションした。