著者:小野聡・木村道徳
本研究は近年の計画における参加に関する研究を概観して参加の場の設計についての枠組みを得た上で、高島市朽木地区における参加設計の実践について報告したものである。既存研究を概観する上で「計画プロセス」と「情報処理プロセス」の二軸を設定し、そのもとで複数の既存研究で行われている、共同事実確認やゲーミングシミュレーションといった参加設計の特徴を明らかにした。その上で、アクションリサーチを現在に至るまで実施している、滋賀県高島市朽木地区における計画プロセスに関する実践例を整理した。アンケート、住民対話、および円卓会議といった 3 つの参加の回路についてそれぞれの特性について分析し、達成点と課題について考察をした。