本研究は大学初年次における「計画教育」において、「将来シナリオ」を作成することを志向した教育プログラムの方法を考察したものである。計画策定において将来像のイメージと共有をプロセスに組み込むことが多くなってきているが、将来像の想起をいかにトレーニングできるかを確かめるために、立命館大学1回生教育実践とアンケート調査、および提出されたワークシートを分析した。教育実践においては「2040年の自らの将来像」を立案するという目的のもと、2040年までに起こりうる気候変動、世界の人口変動、食糧事情、およびシンギュラリティに関する情報を提供し、ワークシートに沿いながらSWOT分析を行ってもらうことで、将来像にむけてのシナリオ作成を行った。分析結果は単純集計およびネットワーク解析を通して分析し、学生が将来シナリオ作成においてどのような授業内外のコンテンツに影響を受けたかを明らかにした。